年少時からの将校教育を目的とした陸軍の教育機関。前身は、1870（明治3）年大阪兵学寮に横浜語学所を合併して設けられた幼年学舎とされる。幼年学舎は1872年に陸軍兵学寮幼年学校と改称された。陸軍兵学寮幼年学校は、1875年陸軍兵学寮から独立して陸軍省管轄の陸軍幼年学校となった。陸軍幼年学校は1877年陸軍士官学校に合併されたが、1887年に再び独立した。1896年5月陸軍幼年学校は陸軍中央幼年学校と改称され、陸軍地方幼年学校が東京等の各地方に新設された。1898年1月監軍部が廃止されると、同年3月に陸軍中央幼年学校は教育総監に隷属した。同年10月陸軍中央幼年学校条例の改定により、陸軍中央幼年学校は陸軍地方学校卒業生を生徒とし、陸軍地方幼年学校の教育と連携して士官候補生として必要な普通学科及び軍人の予備教育をし、陸軍各兵科の士官候補生となるべき者を養成する所とされた。校長は大佐・中佐から補任され、校務を統括すると共に東京陸軍地方幼年学校を管轄した。1903年6月東京陸軍地方幼年学校を陸軍中央幼年学校予科に、従来の陸軍中央幼年学校を本科に改編した。本科は、予科卒業者及び陸軍地方幼年学校卒業者を生徒として士官候補生として必要な教育が行われた。予科は将校になることを志願する者を選抜して生徒とし、本科生徒となすべき者を養成する所とされた。1920（大正9）年8月陸軍中央幼年学校本科は陸軍士官学校予科に、陸軍中央幼年学校予科は東京陸軍地方幼年学校に、各地の陸軍地方幼年学校は陸軍幼年学校に改編された。

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「士官学校及幼年学校官制ヲ定ム」Ref：A15111306700、「御署名原本・明治二十年・勅令第二十六号・陸軍幼年学校官制」Ref： A03020012400、「陸軍幼年学校条例ヲ定ム」Ref：A15111333000、「陸軍幼年学校官制ヲ廃シ陸軍幼年学校条例ヲ定ム」Ref：A15111721800、「御署名原本・明治二十九年・勅令第二百十四号・陸軍幼年学校条例廃止」Ref：A03020245400、「御署名原本・明治三十六年・勅令第百八号・陸軍中央幼年学校条例改正」Ref：A03020566100、「陸軍士官学校令○陸軍幼年学校令○陸軍工科学校令○陸軍経理学校令○憲兵練習所令ヲ定ム」Ref：A13100410900。