昭和19年(1944年)6月6日、連合国軍は、ドイツに占領されていたフランス北部のノルマンディー地方に上陸を開始しました。
 ノルマンディー地方をはじめとするフランス北部は、昭和15年(1940年)6月22日にドイツ・フランス間で結ばれた独仏休戦条約によって、ドイツの占領下に置かれました。しかし、英軍・米軍を主力とする連合国軍は「第二戦線」(独ソ戦と別の、第二の対独戦線という意味)を形成するため、ノルマンディー地方に上陸し、その地を占領していたドイツ軍を攻撃しました。

  • 資料1は、連合国軍のノルマンディー上陸に関係する記事が掲載されている、昭和19年(1944年)6月28日付の『写真週報』327号です。2画像目の記事「敵米英の欧州侵攻と緊迫する太平洋戦局」は、ノルマンディーにおける戦いを「世界戦史に例を見ない激烈さで、大規模に展開されつゝある」と解説しつつ、「敵は欧州に対する大攻勢と時を同じくして、太平洋においても一大攻勢を開始し得る十分な準備と整え得たと揚言している」と伝えています。
  • 資料2は、外務省の政務局が作成した、昭和19年(1944年)6月9日付の極秘文書「世界情勢の動向(第二巻第二十二報)」の「二、第二戦線」です。この資料は、6月6日に上陸した「英米軍」の状況を報告しています。
  • 資料3は、陸軍兵器行政本部調査部が作成した、昭和20年(1945年)4月1日付の『米英軍上陸作戦用舟艇一覧表』です。この資料は、「米英軍」が上陸の際に使用した舟艇などについて、写真付で解説しています。
  • 資料4は、陸軍兵器行政本部が作成した、昭和19年(1944年)5月10日付の秘文書『各国軍(除独軍)特殊交通器材一覧表』です。この資料は、「蘇軍」(ソ連軍)や「米英軍」の、通行困難な地形において使われる装備などについて、写真付で解説しています。






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