昭和16年(1941年)9月13日
第52回大本営政府連絡会議(議題:日支和平基礎条件決定、9月10日及び11日野村大使電報への返電)
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資料1:九月十三日第五十二回連絡会議 日支和平条件ニ関スル件(『大本営政府連絡会議議事録 其の二』(杉山メモ)50画像左〜54画像右) |
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資料2:昭和16年9月12 13日(『機密戦争日誌 其三』140画像左〜141画像右) |
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昭和16年(1941年)9月13日、第52回大本営政府連絡会議が開催されました。
資料1の会議録によれば、N工作(「N」は野村駐アメリカ大使の頭文字から)、すなわちアメリカとの交渉の上で、中国(重慶国民政府)との和平条件についての日本の考えをアメリカに対して明示する必要があるために、陸軍、海軍、外務省の間で議論・研究が進められ、これにもとづいて作成された「日支和平基礎条件」がこの連絡会議で決定されました。また、これとともに、9月10日と11日発の電報(第八〇四号)において野村大使より問い合わせのあった、日本側の提案(9月6日の豊田大臣発第五二九号電報)に対するハル米国務長官の質問への返答の仕方について、「九月十日及十一日発野村電ニ対スル返電案」が決定されています。なお、この会議録の後には、ここで決定された「日支和平基礎条件 昭和一六、九、一三連絡会議決定」と「九月十日及十一日発野村電ニ対スル返電案 昭和一六、九、一三連絡会議決定」が添えられています。
資料2の『機密戦争日誌』では、これらの決定文においてはいずれも日本の明確な意思表示がなされておらず、近衛内閣総理大臣とルーズヴェルト米大統領との会談に頼るだけの姿勢である、との批判がなされています。
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