昭和16年(1941年)8月16日
第47回大本営政府連絡会議(議題:日ソ間問題、タイに関する対英交渉要綱決定)
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資料1:八月十六日第四十七回連絡会議 対英外交ニ関スル件(『大本営政府連絡会議 議事録 其の二』(杉山メモ) 26画像〜29画像) |
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資料2:泰ニ関スル対英交渉要綱(『大本営政府連絡会議 議事録 其の二』(杉山メモ) 30画像〜32画像右) |
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昭和16年(1941年)8月16日、第47回の大本営政府連絡会議が開催されました。
資料1は、この会議の会議録です。会議ではまず、駐日ドイツ大使、イタリア大使を招き日ソ関係の現状を伝えた際の状況について、豊田外務大臣から説明がなされています。つづいて対英外交に関して、前回8月14日の連絡会議での決定に基づき陸軍、海軍、外務省の局長が作成した案が提議され、審議を経た上で決定されています。なおこの決定案の扱いについて、豊田外務大臣が閣議にかけることを主張しているのに対して、「某」と表記された人物は機密の漏洩を理由にこれに反対しています。両者のやり取りの中では、他の大臣も国務大臣でありこれに諮ることが不適当かと問う豊田外務大臣に対して、「某」と表記された人物は「憲法論カラハ然ラン」と外務大臣の主張を認めつつも、「アナタハ憲法論ヲ無視セラルルカ」という豊田外務大臣の問いかけに対しては、「理論上ヨリ云ヘハ其ノ通リナルモ、閣議ニカケルト翌日必ス洩レテ居ル」「理論ト守ルヘキ機密ノ洩レルトイ云フコトヲ実際問題トシテ考ヘナケレハナラヌ」として、必要があれば所要の国務大臣を総理大臣が連絡会議に連れてくれば良い、との見解を示しています。会議ではさらに8月14日にイギリスのチャーチル首相とアメリカのルーズヴェルト大統領によって発表された大西洋憲章の報道をめぐり豊田外務大臣と東条陸軍大臣が論議をおこなっています。
資料2は、会議の中で決定された「泰ニ関スル対英交渉要綱」です。
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