日米交渉 資料解説
昭和16年(1941年)6月27日
第34回大本営政府連絡懇談会(議題:帝国国策要綱)
資料1:六月二十七日第三十四回連絡懇談会 国策要綱、対独通告文等ニ関スル件(『大本営政府連絡会議議事録 其の一』(杉山メモ)140画像〜145画像右)
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資料2:昭和16年6月27日(『機密戦争日誌 其三』68画像右〜69画像)
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 昭和16年(1941年)6月27日、午後1時より、第34回大本営政府連絡懇談会が開催されました。この会議では、前回に引き続き、この後の日本の国策を定める国策要綱の検討が進められました。
 資料1の会議録によれば、陸海軍の作成した案について政府側からの質問が行なわれた中で、松岡外務大臣が自身の外交プランを説明し、これにもとづいてドイツ・ソ連戦にただちに参戦すること(ソ連を攻撃すること)を強く主張しています。この時期の会議においては、松岡大臣は一貫して南方(東南アジア方面)への進出(南進)よりも北方(ソ連方面)への進出(北進)を優先すべきであると述べており、しばしば意見の衝突が起きています。しかし、松岡大臣のこの主張が国策に盛り込まれることはありませんでした。
 資料2の『機密戦争日誌』においても「意見ハ逐次一致ス」る中で、松岡大臣が異論を強調したことについて述べられています。
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