日米交渉 資料解説
昭和16年(1941年)5月29日
第26回大本営政府連絡懇談会(議題:蘭領インドシナ交渉、対米国交調整)
資料1:五月二十九日第二十六回連絡懇談会 蘭印交渉、炉辺談話、対米国交調整等ニ関スル件(『大本営政府連絡会議 議事録 其の一』(杉山メモ)118画像左〜121画像右)
画像資料
 昭和16年(1941年)5月29日、第26回の大本営政府連絡懇談会が開催されました。
 資料1は、この連絡懇談会の会議録です。この会議では、まず松岡外務大臣から、前回5月22日の連絡懇談会以降の蘭領東インド(蘭印)との経済交渉をめぐる状況について、さらに引き続いて5月27日に行われたアメリカのルーズヴェルト大統領の炉辺談話と対米国交調整の状況について説明がなされています。その後の懇談の中では、東条陸軍大臣や松岡外務大臣から言論取締りについての意見が述べられているほか、「某」と表記されている人物が「今度ノ日米会談ハ誰カ種子ヲ播イタノカ」と述べたのに対して、松岡外相は、野村駐アメリカ大使の処置としてハル米国務長官と話し合いを進めたものであるとした上で、「無統制ノ外交ハ相済マヌト思フ」と発言しています。また産業組合中央金庫理事の井川忠雄をめぐるやりとりも見られます。
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