師団は、日本陸軍の常備兵団における最大の編制単位。1895（明治28）年の日清戦争終結以降、日本はロシアとの戦争に備えるために戦力を増強することとなり、6個師団を新設したが、第9師団はその一つであり、1898年金沢に新設された。初代師団長は大島久直。第9師団は、歩兵第6旅団（金沢）と歩兵第18旅団（敦賀）で構成され、隷下に歩兵第7連隊と歩兵第35連隊（金沢）、歩兵第19連隊と歩兵第36連隊（敦賀）等が置かれた。1904年2月の日露戦争では、第9師団は第3軍の隷下に属し、8月から旅順攻略戦に参加して大きな損害を出した。シベリア出兵の際には、第9師団は1921（大正10）年4月にウラジオストクに派遣された。1923年の関東大震災の際には、第9師団から歩兵第7連隊や歩兵第35連隊等が東京や神奈川に派遣された。1925年の宇垣軍縮により、歩兵第35連隊等が廃止された。

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「第９師団の西伯利派遣及第１３師団の内地帰還に関する件」Ref：C06032001000