北海道

札幌

札幌における開拓使庁建設は明治2（1869）年10月から始まり、明治4（1871）年3月に札幌に開拓使庁舎が竣工すると、同年5月に開拓使庁の機能が函館から札幌に移転した。明治4年7月に廃藩置県が行われるとそれまでの諸藩による分領統治に代わって開拓使庁が北海道全土を直接に管轄することとなり、さらに明治5（1872）年9月に北海道を6大部に区分して統治する伺が太政官から認められると、札幌の開拓使庁は札幌本庁へと改称され、函館・根室・浦河・宗谷・樺太の5カ所に開拓使支庁が設置された。これにより札幌本庁は、石狩国9群・後志国9群（岩内群以北）・胆振国7群（山越群以外）の25群を管轄することとなった。明治8（1875）年12月には開拓使分局章程が定められ、記録・民事・会計・工業・物産・学務・刑法の7局と27課の分課が詳細に定められた。明治15（1882）年に開拓使が廃止されると代わりに札幌県・根室県・函館県の3県が置かれ、札幌本庁の管轄範囲は札幌県に引き継がれた。

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北海道編『新北海道史　第三巻　通説二』北海道、1971年、98頁、107-113頁、208-216頁、727-739頁