アジ歴ニューズレター

アジ歴ニューズレター 第47号

2025年5月27日

新規コンテンツのご紹介

「アジア歴史ラーニング ―デジタル資料で学ぶ日本とアジア―」に新規コンテンツの試行版を公開しました

2018年に告示された新学習指導要領によるアクティブ・ラーニングや学び直しへの関心の高まりなどを受けて、アジア歴史資料センターでは、2020年に「アジア歴史ラーニング ―デジタル資料で学ぶ日本とアジア―」を公開し、順次解説及び資料画像の追加など項目の充実を図ってきました。今般、2022年の新学習指導要領の施行による実際の高等学校における歴史教育の変化も踏まえ、「アジア歴史ラーニング」のコンテンツ内容を加筆修正・追加することになりました。

今回は、本ニューズレターの日本海海戦120年の特集にあわせて、「日露戦争」の項目を試行版として公開します。

「アジア歴史ラーニング」のトップページでは、19世紀から20世紀半ばまでの時期を6つの期間に区分したタブがあります。

【画像1】ラーニングトップ

【画像1】アジア歴史ラーニングトップページ

 

今回はそのタブのうちの「III 日清戦争と日露戦争」の中にある1904年の「2/10 日露戦争が起こる」という項目を改訂しました。

【画像2】ラーニング年表

【画像2】年表ページ「III 日清戦争と日露戦争」

【画像3】旧ページ

【画像3】従来の「日露戦争」の解説ページ

【画像4】新ページ

【画像4】新しい「日露戦争」の解説ページ

 

「解説」項目では、従来のものを大幅に加筆修正し、「日露戦争」という用語について背景や位置づけなどをまじえて解説しています。

また、「関連資料」という項目を新たに追加しています。従来のページでは「画像を見る」から歴史用語に関係する資料を1件紹介していましたが、新たな「関連資料」では、関連するトピックから複数の資料を掲載しており、「資料解説」シートと「書き下しと現代語訳」シートをご用意しています。

今回追加した「日露戦争」の「関連資料」項目では、「第一回日英同盟」、「開戦の詔書」、「日韓議定書」、「ポーツマス講和条約」及び「日比谷焼討ち事件」の5つのトピックについて掲載しています。

「関連資料」にある資料項目名の「解説」をクリックすると、「資料解説」シートを見ることができます。この「資料解説」シートでは、資料名の下に資料の情報を記載し、そのリンクからアジ歴のデータベース上の資料を閲覧することができます。

その下にある「資料のポイント」では、本項目に関連する箇所のうち、重要なポイントと思われる箇所の画像とその解説を記載しています。

「資料解説」シートの右半分では、「資料について」と「資料の内容」という項目をたてています。まず、「資料について」では、この資料がどのような資料なのかと、その資料の位置づけを解説しています。「資料の内容」では、資料全体の解説をしています。

また、「解説」の隣にある「書き下しと現代語訳」をクリックすると、「書き下しと現代語訳」シートを見ることができます。まず「資料画像」では、資料情報とそこに記載されたリンクからアジ歴のデータベース上の資料にいくことができます。「資料解説」という項目では、資料解説ページのリンクがあります。

それらの下には「書き下しと現代語訳」という項目があります。その表の左半分には書き下しを、右半分には現代語訳(仮訳)を記載しています。現代語訳は原文の理解を補助するための仮訳で、意訳や細かいニュアンスの省略などを含む場合があります。

【画像5】資料解説

【画像5】「資料解説」シート

 

【画像6】書き下しと現代語訳

【画像6】「書き下しと現代語訳」シート

 

このように、実際の授業や学習で使用していただけるように「日露戦争」の項目の解説を加筆修正したうえで、「関連資料」項目をたて新しいコンテンツ(「資料解説」シートと「書き下しと現代語訳」シート)を追加しました。

アジア歴史資料センターでは、知的好奇心を刺激し、学校教育をはじめとした授業や自己学習の一助となるコンテンツの提供と充実に努めてまいりますので、是非ご活用ください。

 

<アジア歴史資料センター調査員 矢久保典良、加藤総一朗>