日米交渉 資料解説
昭和16年(1941年)5月9日
東京にてタイ・仏領インドシナ平和条約調印
資料1:B02031243500 7 タイ国仏領印度支那間国境紛争関係諸条約 3(3画像〜7画像右)
画像資料
 昭和16年(1941年)5月9日、東京においてタイと仏領インドシナの間で平和条約が調印されました。
 資料1は、外務省条約局が作成した調書、『条約集』の一部で、この条約の全文が含まれています。この条約において両国の国境は以下のように取り決めがなされました。(1)タイ・ビルマ国境の接合点から北緯15度に至るまでのメコン河上の主たる航路の中央線。(2)そこから15度線に沿いながら南西方向に向かい、シエムレアップ州とバッタンバン州の境界がトンレサップ湖に至る地点までの線。(3)トンレサップ湖上においてはシエムレアップ州とバッタンバン州との州境が同湖に終わる地点とバッタンバン州とプルサト州との州境が同湖に終わる地点とを結ぶ半径20キロメートルの円弧により構成される線。
 この境界変更の結果、タイに割譲された地域に居住する仏領インドシナの「フランス国民」は主権移転後の一年以内にタイの国籍を取得するように定められました。
 また、条約締結後における両国間の紛争が外交手段によって解決されない場合は、最終的に日本国政府の調停に付託することが取り決められました。
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